ブログトップ
つれづれかんげき日記
こんばんは、父さん
@世田谷パブリックシアター
キャスト:平幹二朗、佐々木蔵之助、溝端淳平
作・演出:永井愛 二兎社
簡単な状況をいうと
高度成長期を生き、バブルの後に踏み外した父親を平さん、バブルとその崩壊を生き、現在挫折中の息子を佐々木さん、現在の若者で闇金の役を溝端さんが演じている。
男のみえとゆめと、それが機能しなくなった状況でも、親子のきずなで最後はお互いを気遣えるようになっていてアットホーム的だけれど、そこに至るまでの芝居の中身には、日本がある時期、目標を間違えていたのではというメッセージを感じさせ、また笑わせながら感じさせてくれるのは永井愛さんはやっぱりうまいなって思います。
一生懸命働き会社を大きくし、浮気をし妻子を泣かせ、別居。妻の死に際にも会えない父。現在はサラ金から追われて逃げている。
そんな父にあこがれながらも反発し、気づかないうちに自分も同じようにみえの中、そして父親の引いたレールに乗っかっていたが挫折して妻とも離婚し一人でサラ金から逃げている息子。
二人が偶然元の自分たちが住んでいた廃虚となっている工場で再開。そこにサラ金の若手社員が取り立てに来る。若手の社員は、老齢の男にのらりくらりと騙されている。
若手の社員は、もしとりたてがうまくいかなければ、研修という名の地獄が待っているとのこと。親子から「逃げてしまえ、そんな仕事辞めろ」といわれるが、若い男は「自分が逃げたら店長をうらぎることになる」と必死。
会社を興したり、大きな会社である程度の地位まで上がった二人に比べ、とりあえず職をということで働いている男のほうが、人として正直であるところは面白く表現されていました。
ところどころで父親が「どうして自分の敷いたレールを走り続けなかったのか」という想いが伝わり、最後に父親が「自分の好きな事をさせてあげればよかった」という台詞、耳に残りました。
飽きさせずに見せてくれましたが、どうしても女の立場から物語を観てしまうので、「男が浮き沈みに思いをはせるのは結構だが、その裏で支えている妻を、やはり妻がすごかったみたいに描くのは・・浮気されても家を守るって?」とそんな女性の一生は送りたくないなって考えてしまいました。
永井さん、女性の気持ちを描くのがとても上手って思うんですが、今回は男性の立場を描いている事もあって、難しいですね。
平さん、佐々木さん、溝端さんともに、うまいなって思いました。平さんはくせのない演技が素敵です。
c0226545_9424135.jpg

[PR]
by joi-satoimo | 2012-10-28 09:45 | 観劇
<< NYの美術館 小野寺修二「日々の暮らし方」 >>